日本のステンドグラスの歴史に影響を与えたステンドグラス作家とは

日本のステンドグラスの歴史に影響を与えたステンドグラス作家とは

日本におけるステンドグラスの歴史は100年程度しかなく、これまで制作されてきた作品はアールヌーボーやアールデコの影響を大きく受けたものになっています。日本で見られる作品は、その多くが4人のステンドグラス作家の影響を受けているとされており、その名前には、アメリカ人作家であるルイス・C・ティファニーとイギリス人作家であるウィリアム・モリス、そして宇野澤辰雄と小川三知の2人の日本人をあげることができます。それぞれが同時代に活躍をしており、それは1900年代のはじめのころまでの活動になっています。まず、1人目のティファニーは、現在の日本においても知名度が非常に高く、特にその作品となるティファニーランプは高い人気があります。ウィリアム・モリスは、初期のみデザインを行っており、その後はモリス商会として制作を行いましたが、ここでのデザインは現在でも良く目にすることができ、それは人物を横に分断するカットラインと洋服や背景に描きこまれる細かな草花が特徴になっています。
宇野澤辰雄はドイツで技法を学んだ後に、帰国後初めて工房を開いており、現在では国会議事堂などにその作品が残されています。若くして亡くなりましたが、その技術は後に木内真太郎や羽渕寛に大きな影響を与えています。そして、小川三知は日本画の特性を生かした作風が特徴となっており、日本独自の作品を追求した作家として広く知られています。